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by flammableskirt
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2009年 09月 15日 ( 2 )

秋から冬への身体

ずっと、書くこと以外の仕事が多く、そして、気功の合宿に行ってしまい九日〜14日まで留守にしたものだから、仕事のペースがつかめず、今日は一日のなかで三時間しか集中できなかった。このままではとてもヤバい。早くペースと集中力を取り戻さなければと思う。世の中は大型連休らしいが、私のような自由業には全く無関係で、連休の間はひたすら原稿を書く。原稿を書くことは大好きだから不服はなにもないのだが、季節の変わり目で気温の変化が激しく、とても身体に負担がかかっているため眠りが浅くなってしまう。
深く眠るために、もっとちゃんと気功とか歩くことをしたいのだが、なんだか気がそぞろで、そういうことに前向きになれない。暮しのペースが乱れると、どうしても、思ったことを実行に移すための気力のようなものが失せる。これは不思議だ。

規則正しい生活をしているほど、考えを行動に移すときにタメが必要ない。これはなぜだろうか。旅行などに出て、体内リズムや生活様式が変わってしまうと、なんだかダラダラして、思ったことがすぐに行動できないのである。行動できないというかしたくないのである。これは、身体がまだ休みたいよ、と言っているのかな。

食事の回数や、睡眠時間も含めて、昨日今日でなんとか調整している。体調は上向きになっているのでこの一週間で秋から冬への身体に調整したい。私の場合、食を減らすのがまず第一で、とにかく食べない日を作ると早く元に戻る。出かけると他人に合わせて食べるから、内蔵が疲れているのだろう。今日は一日抜いたので、だいぶ身体のなかがすっきりした。夜ごはんが楽しみだな。今夜は取り寄せたシャンパンを開けてみよう。
by flammableskirt | 2009-09-15 17:16

ゴーギャンさらに

NHKのゴーギャンの特集、解説を池澤夏樹さんが担当していた。
途中からしか見れなかったが、ゴーギャンの絵に関する感想が私とずいぶん違うのだなあ……と驚いた。
もちろん、絵というのはそれぞれが好きなように感じればいいものだと思うのだが……。多くの場合、私は絵でも写真もどちらかといえば人とは感想が違う。あまり一般的でないものの感じ方をするほうで、そのことをいつもとても恥ずかしく思っていた。若い頃……。

自分が感じていることはきっと間違いだと思っていた。とても自分に自信がなかったのだ。だから、自分はバカだとおもったし、物事をわかっていない、美や芸術を全く理解できない人間だと思っていた。いまもその点に関しては正直なところ、コンプレックスがある。
テレビを見ていて、そーなのかー、あの大作にはそんな意味があったのか? と驚いたりした。
あの絵のなかに輪廻転生のようなものが描かれているということだった。
私には全く感じられなかった。もしかしてそういうことを頭で考えてやろうとしたかもしれないが……私には感じられなかった。私が感じたのはとてつもない孤独と、その果てにある「自分は自分でしかない」という諦めのようなものだった。
ゴーギャンはあの絵を描いた後に山に行って服毒自殺をしたのだが、死に切れなかったそうだ。それから彼は孤島で五年間生きるのであるが、最晩年の絵はほんとうに素晴らしく美しく明るい。私はあの絵が一番好きだ。タヒチの絵は怖い。五年かけて命を見切ってから亡くなったのだろう。あの絵は極楽浄土を思わせる。
by flammableskirt | 2009-09-15 17:09