夏の終わり


 三年ごしのエリザベス・キューブラー・ロスの原稿を脱稿した。
 よかった。

 土曜日の脱稿明けに、神戸から友人の恭子ちゃんがやって来て、湯河原で飲む。
 筑波大の臨床心理の学会に出た帰りに寄ったのだ。
 二人で学会のことや、発達障害のこと、とにかく心理系のありとあらゆることをしゃべる。ひたすらしゃべる、しゃべるしゃべり続ける。ものすごくすっとした。
 自分の興味のあることに、同じ興味で応えてくれる人に会うと、異次元空間に飛んでしまう。

 脱稿したこともあって気分が高揚しており、缶チューハイを片手に海岸を歩いて帰る。
 翌日はあたりまえの二日酔いで温泉に行きダラダラする。

引っ越しの期日が迫っており、仕事場は混乱していて落ち着かない。
早く新しい部屋に落ち着いて仕事がしたい。
脱稿したのもつかの間、次の単行本のゲラが届いており、校正作業に。
今年から来年にかけて、四冊の本が出るので、次々とゲラだ。
ああ、もう来年の話だ。
庭には蝉の死がいがごろごろ。
夏が終わる。
by flammableskirt | 2008-09-08 12:08

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