和菓子
2008年 08月 22日
昨日の京都はとても涼しくて気持ちが良かった。
盆が明けて急に涼しくなったとのこと。運転手さんが「今年はつくつくぼうしの鳴くのが早かった」と言って、「残暑がないのかもしれへんなあ」と結んだ。
この町ではみんな、日本的な季節感をもって生きているんだなあ、と思う。
通崎さんと、朗読会の打ち合わせをしたのだが、
いろいろおもしろい発見があってとても楽しかった。
考えること、たくさん。
家に戻って部屋の掃除。
なんだかやる気がむんむんしてきたので、部屋を片づけて作品に集中したいと思う。
夕方から、久しぶりに新潮社の北村さんがやってくる。
いっしょに温泉に行くことにした。
十九日は風の旅人の執筆者の方々との飲み会だったし、
ここのところ外出が続き、不規則な夕ご飯を食べているため眠い……。
人と会うのは刺激的だから、つい夜更かしになってしまうんだな。
やはり10時には寝ないと集中力が弱くなる。年だな。
明日は、一人旅に出た娘が帰って来る。
どんな旅だったのかな。報告を聞くのが楽しみだ。
おみやげに秋の植物を仕入れて来てくれたらしい。
涼しくなってきたら、秋の草花で寄せ植えをつくりたいな。
ところで、奇妙なことだが、今日、京都の和菓子屋さんを見ていて、
生まれて初めて、和菓子がきれいだと思った。
これまで京菓子って、ちっとも好きじゃなかった。
きれいだとも思わなかった。
それなのに、急に、ああ、きれいだなという感覚が生まれてびっくりした。
もっと見たいな、と、思った。
つまり、私は今日、初めて和菓子を認識した。
何百回となく食べて、甘いなあと思ったことしかなかった和菓子に興味が生まれた。
なぜだろう、不思議なことだ。
人間、生きていると自分でも信じられないような体験をするものだ。
私が和菓子をきれいだと思うなんて!
きれいだ……というのは、見た目ということではなくて、
その菓子のいわゆるデザインに表現されたなにか、を、感じ取ったということなのだが、
それは最近、盆栽をやっていることと関係があるような気がした。
小さな花を愛でるのと、似た感覚なのだ
和菓子って。