死刑
2008年 02月 08日
森さんとは古い友人、まだ作家じゃなかった頃からの友人だ。
私が作家じゃなかったころ、森さんも作家じゃなかった。
最近、森さんの本が売れててちょっとしゃくである。でも、いい本だからしょうがないか。
この「死刑」も、悔しいがやっぱりいい本だ。読む価値のある本だ。
なによりおもしろい。
森さんに誘われて、初めて「拘置所」という場所に、これから死刑になるであろう人、
死刑を求刑されている人に面会に行った。
行くまえと、いまとでは、死刑に対する考え方が変ってしまった。
どう変ったか……は、この本を読むと、わかってもらえるかもしれない。
ごくふつうの人が、ごくふつうに感じる、とまどいや、変化がていねいに描かれている。
本を読むと、森達也は、なんていい奴なんだ!と思う。
実物はともかく(笑)
また、来月からイタリアに行くことになった。
これは、去年イタリアで出版された「アンテナ」だ。
なかなかシュールな表紙である。
今回はイタリアのとある市の文化祭に招待されて「アンテナ」の上映会もあるようだ。
映画と原作はまったく別物なのだが。初めてミラノに行く。
ミラノからスイスのローザンヌへ旅する予定。
だから2月は、死に物狂いで仕事をすることになった。
「死に物狂い」という言葉がなんか好きだ。
この字面が妙にかっこいいと思う。
「死」と「物」と「狂い」だもの。すごい。
死に物狂いで仕事ができたら、最高だな。