第3回からだ塾「夏バテ防止とCovid-19対策」

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第3回「からだ塾」夏バテ予防とCovid-19対策
田口ランディ主催の東洋医学研究会「からだ塾」
※からだ塾では60人の塾生と実践的に東洋医学をオンラインで学んでいます。
一年間に4回の勉強会と4回の講義があります。
講師は北辰会の鍼灸師山本克仁先生です。
今回もさまざまな気づき、発見のある2時間でした。
私が気になったポイントをまとめてみました。

■東洋医学的な夏バテアプローチ
・不眠
山本先生人間の身体を「体温の水が入った水袋」と表現します。私は基礎体温が低いので36度の水が入った水袋です。私は水分を口から取り込み、その水分を皮膚の毛穴から蒸発させ、またおしっことして排出しつつ、全体では約70パーセントの水分を維持しているわけですね。
こうして座ってパソコンに向っている間、活発に活動しているのは脳です。なのでエネルギーは脳に集まってきます。脳がヒートアップする……つまり、身体をめぐる気は上昇します。上がった気はなかなか下に降りてくれませんので、夜、興奮して眠れなくなります。
オンラインの仕事が続いている人はこの状態になり、睡眠がうまく取れなくなります。私などよくこの状態になります。

先生は「物理的に頭を冷やすとよいでしょう。アイスノンなので冷やして寝るとよく眠れます」とおっしゃいました。まさに、私は眠れない夜はソフトアイスノンを使って休みます。頭が冷えるとほんとうに眠りやすくなるんです。
できれば、眠る前の数時間はパソコンなど脳に刺激の強いものは避けたほうが睡眠は取れますね。

・内の暑さと外からの冷え
暑いからと言って、クーラーや扇風機の風に長時間当たりすぎると、身体の内側は暑く、外側は冷たいという状態になります。外側を冷やしても内側は冷えないということですね。顔に扇風機の風を当てて寝てしまったりすると顔面麻痺が起こる場合がある、と先生が言っていました。

クーラーの風が直接に当たる耳が外耳炎になったことがあります。外側だけ冷えるというのは陰陽のバランスを崩すのでしょう。上半身が冷えると喉が腫れたりもしますね。風の当たり過ぎは風邪のもととなります。まさに風は邪気ともなるのです。

とても暑い時には冷たいものが欲しくなります。冷たいものを飲むと内臓は冷えますが、そのせいで胃や腸に負担をかけます。暑い時は汗をかいて、発汗することで体を冷やす。そして、あまり冷たいもを多量に取らないように心がけるほうがいいようです。私は駅で買う水は常温を頼みます。冷房の車内で冷えすぎてしまうからです。

■腎の元気

・更年期のホットフラッシュ
更年期の女性には急に顔がほてったり、のぼせたりすることがあります。先生は「閉経の時には腎に負担がかかる」とおっしゃいます。腎は人間が先天的にもって生まれてきた「元気」が蓄えられています。腎の消耗はすなわち元気の消耗。腎を補うお灸ということで、3つのツボを教えていただきました。
 質問 さて、腎を補う3つのツボはどこでしょうか?
 
答えがわかった人はよく勉強していますね(笑)!
右足の陰谷
申脈
照海
でしたね。
上記の3つのツボは大事なツボなので暗記しましょう!

・腎は水と関わりの深い臓器です。腎の働きについてよく理解しておくと、自分の身体の状態を考える上でとても役立ちます。「からだ塾」では腎は重要タームです。特に腎は髪や耳に関係します。腎の消耗で髪が薄くなったり細くなったりしますし、耳の聞こえが悪くなったりします。
 ちなみに田口はこの夏「耳に不調」が出ました。これは比較的家にこもり、冷房を浴びていたことにより発汗ができず身体の内側が熱くなってしまったのを「冷たいものとハーゲンダッツで冷やす」という悪循環を続けたためと思われます(とほほ)。尿の回数も減ってしまいました。
 発汗によって身体の内側が冷えている時は、不思議と温かいお茶がほしくなりますが、外側が冷えていて内側が熱いと冷たいものが欲しくなります。特に甘いアイスクリーム!気をつけましょう。

■メンタル管理は食べ物で

メンタルが不調の時どうしたらいいか? 
「メンタルが不調の時は、おいしい好きなものを食べてください。食べることで胃腸が動き、身体が変化していきます。好きなものをおいしい〜と言いながら食べてください。不調だからとサプリメントで補おうとするのは本末転倒です。ちゃんと食べることをしないで、栄養補助食を食べても本来の元気は取り戻せません」
 ……まさに。落ち込んだ時は、友達と焼き肉を食べに行ってビールを飲んでくだを巻くのが一番(笑)しかし、それをやって飲みすぎてお腹をこわして……ということがこの夏は続きました。なにごともほどほどに……ですね。最近、ビールは腎臓に負担が大きすぎてあまり飲めなくなりました。翌日に一番響かないのは「焼酎のお湯割り梅干し入り」です……。

■ダメージは1週間後に来る

無理をして遊んだり、睡眠不足や暴飲暴食をした後のダメージは、翌日にも来ますが、私の場合は1週間後にもっときます。目の疲れ、耳の聞こえの悪さ、だるさ、抜け毛……といった顕著な症状が出てきます。回復させるためには「寝るしかない」です。とにかく寝ること。眠って、軽く運動して汗をかく。冷やさない。それだけです。ごはんひかえめに一日2食。そうしていると、また元に戻ってきます。
心にも負担がかかっているので「ヨガの呼吸法」は役に立ちます。首回りのストレッチも深い呼吸のためには有効です。

……というわけで、落ち込む→遊んで発散→疲れて眠る→元に戻る→落ち込む→遊んで発散→疲れて眠る→元に戻る……これを繰り返しているのが私の人生のようです。平穏な時はわりと何もしないものですね。

■内臓を回復させるのは眠りだけ

人間が人生の3分の1を昏睡して過ごすのは、眠りを確保するためなのですね。もし眠りが浅ければ人生はもっと短いかもしれません。疲労回復させるためには絶対に眠りが必要。
起きている時間を充実させるためには、よく眠ることです。若いうちは眠らなくてもどうにかなりましたが、50代になったら、眠らなければ能力が著しく低下することは必至。
60過ぎたら、眠りの質が人生のクオリティを決めるくらい重要だと気づきました。
私たちは、安心して眠れる治安のよい国に住んでいるだけで幸せです。たとえば、内紛の多い国では「心臓発作」で急死する人がとても多いそうです。これはストレスによるものらしいです。
東ティモールの独立運動で、粛正を経験した私の知人も、若くして心臓発作で亡くなりました。突然死は社会問題になっています。

■逃避としての眠り

また、大量移民を受け入れているスウェーデンでは、最近、難民としてスウェーデンで暮らす子供たちの間に「眠ったまま目覚めない」という症状が増えていることを知りました。子供たちは絶望のために意識不明になったまま何年も目覚めないんです。子供が自ら昏睡状態に入る……ということが衝撃でした。
でも、この病気は今後、世界のさまざまな地域で増えていくのではないかと思いました。まるでSFですが本当の話です。

絶望的な情況からの逃避としての眠り……、これは自死ができない幼い子供たちの緩慢な自死のように見えました。
この症状は、難民として認定されてその国に住めるようになると、親のメンタルが安定し、子供たちは目覚めるのだそうです。子供は親の絶望を代弁していのでしょうか。

そう思うと幼い子供たちにとって、親の不安や絶望がどれほど辛く苦しいことかがわかります。子供は自分の未来に絶望するのではなく、絶望している親の苦しみから逃避しようとするようです。

大人が絶望していちゃアカンな。恐がってばかりいてはアカンな。

■Covid-19対策

Covid-19は感染力は強いですが、インフルエンザと同じようなウイルスです。感染しても多くの人は自宅療養で回復します。以下に西洋医学的な見知から重症化のメカニズムを解説してみます。

コロナウイルスが体内に侵入してくる。すると脳は免疫系に信号を送り「攻撃指令」を出す。この伝達物質が「サイトカイン」。このサイトカインがあまりにたくさん出されると免疫系が過剰反応を起こし、その結果として自分の身体を自分で攻撃してしまい炎症が起こる。これを「サイトカインストー厶」と呼ぶ。

攻撃しようとして過剰に免疫系が働き、自己免疫疾患の状態になるわけだね。「サイトカイン」を制御する役割を担うのが「レギュラトリーT細胞」。この細胞によってサイトカインが押さえ込めれば炎症はおさまる。

ところが、この「レギュラトリーT細胞」が減っている人は、炎症を押さえ込めずに重症化する……、というのが順天堂チームの分析だ。

え? じゃあ「レギュラトリーT細胞」が正常であればいいわけだよね。そうすれば感染して「サイトカインストー厶」が起きても、防衛軍がうまく機能して重症化せず、自己免疫系がウイルスを駆逐してくれる。

いったいどういう人の「レギュラトリーT細胞」が減少するのか?ここがリスク回避のポイントになるはず。

たとえば糖尿病の人のリスクは2倍、慢性閉塞性肺疾患の人のリスクは6.5倍。動脈硬化など血栓のできやすい血管状態の人もリスクは高くなる。(このあたりのリスクは、すでに報道されているので、目新しいことではない)

肝心かなめの「レギュラトリーT細胞」を増やすにはどうしたらいいか、そこを知りたいよね。そうすれば当然、重症化リスクは低くなるわけだから!

この「レギュラトリーT細胞」はビタミンDと深く関わっているのだよ。ビタミンDが不足すると「レギュラトリーT細胞」が減ってしまうんだって。そして、消化管からビタミンDの吸収量が低下すると、あんがいとすぐにビタミンD欠乏症になると言うのだ。知らなかった、ビタミンDが欠乏していると免疫系に影響を与えるんだね。

というわけで、以下に「レギュラトリーT細胞」を増やすためのポイントを列挙。

・腸内環境を整える。ビタミンDを吸収できるようにしておこう。そのため食物繊維や発酵食品を適度に摂取すること
・ストレスを減らす(十分な睡眠を取る→適度な運動)
・ビタミンDは日光によって生合成されるビタミンで昼間に夏なら5分〜10分、冬なら20分〜30分の日光を浴びることで生合可能。
・魚類の肝臓やキノコ類にもビタミンDは含まれるのでバランスのよい食生活を。(このビタミンは野菜には含まれていないのね)しらす干しなどにたくさん含まれている。

パーキンソン病などとも関連が指摘されており、健康にとってかなり重要なビタミンDの摂取、それが「レギュラトリーT細胞」にとっても大事。ひいてはコロナの重症化を予防する、ということに。

以上の結果をざっくりとまとめると「短い時間でよいので毎日、お日さまに当たりましょう。ずっとひきこもりはよくないですよ、動いて食物繊維や発酵食品を食べて腸内環境を整えましょう。腸からさまざまな栄養を吸収できるようにしておきましょう。ストレスがあるときほどよく眠りましょう。魚類やキノコなども食べましょう。

……つまり、日本人の食生活をフツーにしていましょうってことじゃないか!日本食を食べて運動して、フツーに暮らしていたら、それでOKってことだ(なにがフツーかは個人差があるが、一般的に身体に良いと言われていることをやっておけば間違いないらしい)。だから日本は重症化率が低いのか。
わからないけれど、この分析結果は、山本先生が言っていることとほぼ同じ。

つまり西洋医学的にも、東洋医学的にも、Covid-19対策は「ちゃんと日本食を食べて、運動して汗をかいて、よく眠りましょう」に尽きるのでした……。ついでに天然ビタミンCを取り、冷えたらお灸をし、冷たいものの取りすぎに注意して、元気でまた次回、お会いしましょう〜!


◎今回の講義のポイント

熱くなる→冷やす 
内側が冷えるのと、外側が冷えるのは違う。
外が冷えても内側は熱いまま。
両方を冷やすのは発汗で!

胃腸は冷たいものが苦手!
内臓は体温より冷えたくない。

腎臓と膀胱は関わりが深い
腎臓は肺や心と表裏の関係
64歳にして歯と髪は去る……と言われるように60歳を過ぎたら腎の精気はなくなっていく。これは自然の摂理。
食べたものからとる精気で生きていくしかない(笑)
そしてよく眠り腎を養うこと。
年を経ても、ないはないなりに安定しつつ老いていけばよし。
覆水盆に返らず。若い頃の無理は身体に残る。
よく理解して、自分の身体と二人三脚。

身体は変化する。先天的な体質はあるが
「私は◎◎が弱い」「私は◎◎だ」との思い込みは捨てる。
かつて◎◎で、いま◎◎で、これからどこへ行くのか。
流れとして観ていくのが東洋医学。

ではまた次回もお会いしましょう。


by flammableskirt | 2021-08-31 11:49

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