福島、飯舘 それでも世界は美しい
2012年 06月 06日
そんな麻里さんの祈りは、反原発という大きな時代の流れのなかで、あまりにも小さな声であるから消されてしまいがちです。でも、私にはほんとうに大切なことを、彼女が一生懸命に訴えているように思え、少しでも多くの人にこの本を読んでいただきたいな、そして、時には鳥の目で、虫の目で、魚の目になって、この自然のなかでなにが起こっているのか感じてほしいなと思いました。土地と共に生きていた人たちが、その土地を追われるとき、どんな苦しみを感じるのか。麻里さんは必死で言葉を綴っています。声なき声がようやく、言葉になった……そんな思いがしています。