木部一樹さんから、秋の便りが届く。
木部さんとは不思議なご縁だ。もう十年近く前に家族と泊まった戸隠のペンション。
その食堂の真っ白い壁に一羽の鳥の絵が描かれていた。その絵を描いたのが木部一樹さん。
どういう経緯で知り合ったのか、もう記憶が定かでないが、出逢ったのは偶然だった。
あの鳥の絵はまだ壁に飛んでいるのかな。その後、木部さんと会ったのは確か一回か二回だけ。
便りだけの淡い関係だけれど、絵ハガキをいただくとつも、あのペンションメルヘンの壁の
小鳥の絵を思い出す。木部さん、お元気ですか? 私は元気でいます。