疲れについて
2009年 09月 03日
私が選挙に出たわけでもないのに、なぜこの私がむなしいのか不思議であるが、そうなる。なぜだろう。あまりにもたくさんの人間の意見や姿を見聞きするからだろうか。ああ、なんてたくさんの人間がいて、なんて違うことを考えているのだ……と思うと、それが美しいとは思えず、ぐったりと疲れてしまうのだった。
このような自分の心境をどう説明していいのかよくわからない。
ようするに私は選挙の後は落ち込むのである。選挙疲れとか選挙当たりとかいうのではない。
なにかもうむなしくてたまらないのである。なぜなのかわからない。もうぐったりである。
こういうとき、誰にシンパシーを感じるかというと、レヴィナスなのである。
もう存在するだけで疲れてしまう感じというのがレヴィナスなのである。
レヴィナスという思想家は、アウシュビッツの生存者なのであるが……。
うまくいえないが、ある時、ちょっと視点がひっくりかえって、この世に物が存在しているということの圧倒的な重圧に負けてしまいそうになるときがあり、選挙の後というのはそうなりやすいのである(私の場合)
物質性に耐えられない、というか、そういう感じ。そういうものに神秘や愛情を感じていたのであるから、つまり、なにかが反転してしまったわけだ。こういうことは簡単に起こる。
なにかが一つの方向に向かってどっと動くとき、ものすごく疲れる。
どうしてだろうか……。