痛みの自覚

久しぶりに集中力のない日。
理由はわかっている。胃が痛いからだ。
なぜ胃が痛いかといえば、食べ過ぎたからだ。
なぜ食べ過ぎたかといえば、イベントがあって、多くの人と会ったからだ。
人と会いつつも、自分のペースで生きるという、そういう簡単なことが今だにできない。
マイペースというのを作り難い。いまだにだ。五十年近く生きているというのに。なぜだ?

胃が痛いと背中も痛いし、なんかやる気にならない。
気分的にはかなり低調。今年はずっとハイテンションだったので、その反動でどかんと落ちる。
高ければ高いだけ低くなるのもものの道理なので、いっそのこと潜るくらい落ちることにする。
音楽もいつになく暗いものを聞きつつ、ぼんやり空を眺めたり、般若心経を唱えたり(笑)
暗い、実に暗い一日だし、なんと非生産的なのだ。締切りあるってのに。

胃を休ませてじっと回復を待つしかない。
今夜は湯豆腐だなあ。
ああ、しみじみと痛いな。痛いことを感じるためになるべくじっとする。
紛らわせると、痛いことを見ぬふりをしてしまうからな。なにもしないと痛みに集中できる。
こういうときは痛いことを痛感しなければならない。
あ、痛感という言葉は、痛みを感じると書くのか。よい言葉だ。

昔より、痛いことや、だるいことは、はるかに増えた。
それに集中するからだ。見過ごしたり、麻痺させたりしないのでちょっとのことでも痛い。
感覚が鋭敏になるというのは、辛いことだ。鈍感なほうが楽だ。
かつてはこの程度の痛さや不快さなど、痛さのうちに入らなかった。飲んで騒いでいれば麻痺してしまう。麻痺させたことで「治った」と錯覚していた。
治るわけねーんだよ。考えたらわかる。
それでも生きてきたんだから若かったんだなあ。

あーこの、クソ忙しいのに、空は青いな。
by flammableskirt | 2009-02-10 13:56

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