明日の神話
2008年 12月 21日
「明日の神話」は、どこか雰囲気がレトロというか、私には円谷プロの怪獣映画を彷彿させるなにかがある。これはけなしているわけではなく、円谷プロの怪獣映画が私は大好きである。だからそれを彷彿される岡本太郎の明日の神話も好きなのである。子どもの頃みたウルトラQという番組では、怪獣は必ずしも完全な悪者ではなかった。どこか、悲しい存在として描かれていた。都市を破壊する怪獣も、彼ら自身がなにかの犠牲になり被害を受けた者として描かれていた。岡本太郎の寓話的な世界では、原爆の火はそれほど怖くない。抽象化されて、強烈な赤でもって描かれ、中央の人間らしき存在は肉体が炸裂しているが、やっぱり怖くない。なんだかユーモラスですらある。
原爆という、日本においてかなりタブーで、ユーモアを許されないシビアな題材を、岡本太郎はメキシコという土地でこっそり描き、遊んだんだろうか。大阪万博で、太陽の塔を作り人類の進歩と調和を笑ったように……。

