子どものように

昨日は山手線に乗っていたら、私のイベントに参加したことがある、という読者の方に声をかけられた。そういうことは何度かあるし、声をかけてもらったら素直にうれしい。
「声をかけられたら、うっとおしいですよね」
と、相手の方はおっしゃっていたが、そんなことはありません。
たぶん、私だって同じ状況で、隣に石牟礼道子さんが座っていたら、
「石牟礼さんですよね、読者なんです!」と、声をかけるであろう。
いや、実際にかけたことがあるのだが、そのときは手まで握ってしまった。
そしたら石牟礼さんは、
「まあまあ、あなたのようなお若い方がそんなに感じいっててくれたなんて、ありがとう」
とおっしゃったのだが、私はぜんぜん若くないが、
そりゃあ石牟礼さんに比べればちょっとは若いが、
それでもお若い方と言われてうれしかったのだった。
……それは、若く見られたいという感じじゃなくて、もうこの年になると、周りは自分の子どものような相手が多くなるのだが、私のなかにはちゃんと子どもの部分も生きていて、たまに、子どものように扱われると、とても素直に純真になれてうれしいのである。

若い頃は子ども扱いされると怒っていたのだが、いまはうれしい。
人間てのは勝手なものだ。
by flammableskirt | 2008-11-02 15:07

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