盂蘭盆会


8月9日から11日まで、新潟に行って来た。
新潟・水俣展のホールプログラムにゲストとして参加。
翌日は新潟テレビの方たちといっしょに、新潟水俣病が出た阿賀野川流域を歩く。
地元で患者さんの支援をしている旗野秀夫さんが案内してくれた。
阿賀野川上流にダムがあり、そのダムの背後の山が銅山だったことを初めて知った。
しかも、持ち主は古川市兵衛、あの足尾銅山のオーナーと同一人物だった。
足尾と阿賀野と水俣、奇妙な糸で結ばれている。
全体がある方向に動いているときには、同時多発的に似た現象が起こり寄り合う。
一見無関係に思えるものの、ふとした横糸で繋がっている。
そういうことは、取材をしていると多々あり、興味深い。

戻って来て、昨日12日は、小田原の城堀広場にインドの古典舞踊劇を観に行く。
巻上さんがプロデュースの、南インド最古の古典舞踊劇だという。
神に捧げる、いわば日本でいうなら神楽のようなもの。
日本の神楽と共通点が多々あり、とても興味深かった。
早池峰神楽を観た後ゆえ、よけいに面白く感じた。
早池峰神楽は地元の修験者がイベントとしてサービスたっぷりに演出してきたことから、
実にうまくエンタテイメントの要素が育ち、現代人が観ても十分に楽しめる。
とてもダイナミックの神楽だ。
インドの方は、予想以上に繊細な舞踏演劇で、特に手の指の細かい動きがすばらしかった。
それから、足と腰。これはもう圧巻だった。
野外で三時間の長丁場だったが、飽きない。
野外劇の楽しさは、言葉ではうまく説明できない。
外で演じる……外で観る……というだけで、劇場とは全く違う楽しさがあるなあ。
もっと野外劇や野外舞踏が増えればいいのにな。

今日は朝から迎え盆の準備。
夫がものすごくおっきなスイカをお供えしてくれた。
飾りつけをして、夕方、家族で迎え火を焚く。
父や母の若い頃の写真をたくさん飾ってみた。
日本のお盆は、メキシコの死者の祭りとも似ている。
モンゴロイドの死者を迎える方法は、おおよそ似ている。
この風習を美しいと思う美意識は、やっぱり血なのかな。
by flammableskirt | 2008-08-13 17:10

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