この映像を見てなにを感じますか?
2011年 03月 29日
http://microsievert.net/
-----以下は見た人たちの感想です-------
美しくて、泣けてきた。
福島の五月雨のような雪のような画像が、胸が痛くてみれん。知らない間に殺されるというのは、こういうことなのだろうと思う。テレビのワイドショーのように、私に所には関係ないという感覚をもてるほど、悲劇が芸術になると、なんとも言えない気持ちになる。わかりやすいね。
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私は、印象に残りました。
おそらくこれを見る見え方は、自分の状況で違うと思います。私は都内の視点で見るので、まず感じたのは、関東は、濃度が上がったといってもほぼ自然放射能の降り注ぎ方と変わらないな。細かい数字で一喜一憂するのはやめよう、ということでした。
自分のツイートでも紹介してみましたが、「わかりやすい!」「イメージしやすい!」という反応です。
しかし、福島30キロの方々はかえって不安になるでしょうか。
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感覚に訴える力が強いので、危機感があおられる感じがあります。そして、騒いでいる東京がそれほどでもないこともはっきりと解りますね。今パニックに陥っている人にこれ全体を俯瞰で見せることが良いのかは。さらに、買占め等に走る人が出てきそうな感じがします。
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グラフなどの「可視化」ならば、多少めんどうくさくむずかしくても数値との間を行き来しながら読みとる手間にある意味があるのですが、それぬきに画像としてデザインしてしまう乱暴さには、作り手の意図がどこにあろうと、その「わかりやすさ」の手法にはどうにも疑念が残ります。これほど恐ろしいことが起こっているのだ、の、「これほど」を起こっている状況に即してのより正確な把握や、微妙な数値一つ一つに込められた意味や説明こそが今は求められているのであって、「恐いんだぞう」だけを抽出し、問答無用に不特定多数の人に拡散させてあおる仕方には、「放射能が来る」と「防護マスク」表紙で売った某週刊誌やスポーツ紙と同じ、ある種の劣情ないし「煽情」が感じられます。
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どういう計算をしているのか分かりませんが、医学も含め科学の情報の視覚化はとても重要な素養です。そして、その視覚化には作法があります。この可視化の計算方法がソースを見てもわからないため、恐らくは横軸1ピクセルの密度を変化させ、ランダムに分布させているのだと思います。つまり最上段の1ピクセルのみが科学的な吟味に耐えうる正確さなんでしょう。(簡単には最上段の横一列に1000のピクセルがあれば、1000μSv/hなら全て白くする。1μSv/hならそのうち1つを白くする)
あとの下に向かうスペースは全てアニメーションで視覚的な装飾。そして、落下するスピードには何ら科学的な意味を持ちません。科学的には無意味です。
結論ですが、これは科学的吟味に耐えうる可視化とはいえず、ビジネス界のプレゼンテーションで理解を助けるための視覚化です。例えば3D棒グラフとか、国旗の絵柄で棒グラフとか、葉っぱのマークで折れ線グラフとか。
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美しいイメージ映像。
何の映像だか分からないように見せられて、
正体を説明されたら、衝撃です。
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いまだ市民に対するわかりやすい説明も可視化も公式にできていない政府や科学者の人達に比べると、素性はわかりませんが、これをデザインしプログラムした市井の人の仕事は百歩リードしていると思います。
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涙の数に見えます。