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by flammableskirt
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焼き餅

実はお餅が大好きなのだった。
一年中、お餅を食べる。ちょっと小腹がすいた時とか、お昼がわりにお餅を一個焼く。お醤油をつけて海苔を巻く。ああ、おいしい。香ばしくて、しみじみおいしい。
お餅に味があるのか? 味と言えるほどの味はないが、お餅には香りがある。香りが味である。表面はカリカリでなければいけない。カリカリにしないと焦げた香りが立たない。なかもちもちでなければいけない。カリカリともちもちが混じりあって、これが焼き餅である。
そういえば、どうして妬きもちは「ヤキモチ」なんだろうか?
などと考えつつ、はぐはぐ食べる。
夏でも冬でも、食べる。

年末に餅つきをしてついたお餅を冷凍しておいたのだが、もうなくなってしまった。
しかたないので、スーパーのパックのお餅を買って来て焼いたのだが、ぜんぜん味が違う。なによりパックの餅は表面がカリカリにならない。すぐ焦げてしまう。もっと固くおせんべいみたいにきつね色になってほしいのになあ。やっぱり餅はつかないとイカンな。などと思いつつ、はぐはぐ食べる。
ああ、一個のお餅でなんて幸せなんだろう。
クッキーや、ケーキや、ビスケットでは得られない満足感。これは原料が米だからか?

そして、焼き餅に最も合う飲み物は、絶対に玄米茶である。
うわあああっ、玄米の香りがこれまた香ばしい。

そして、満足したところで、ちょこっと甘いものが欲しくなる。これ人の性。
和三盆のお菓子、小さな小さな白い和紙に包まれたかわいいお菓子をいただく。
しゅわあっと口のなかに優しい甘さが広がる。
砂糖の香りというのもいいものだ。和三盆は、野辺の花のような愛らしい香りがするお砂糖。
かすかな甘さ、いいなあ。甘さはひかえめのほうが、甘さがよくわかる。
甘いのを通り越すと、だる甘くなる。甘すぎるものを食べるとこめかみが痛くなるのは子供の頃からだ。

あれ。陽がいっぱい差してきた。
よかった。今日、夜に湯河原にやってくる人たちは、きっと今年最高の梅の花を見ることになるでしょう。
by flammableskirt | 2010-02-19 12:46